「弱さ」という「強さ」

folder_open妙蔵寺コラム, 妙蔵寺たより

現在、新型コロナウイルスによって世界中が混乱しています。日本でも、第92回選抜高校野球が中止となり、東京オリンピック開催も問題となっており(3月14日現在)、各地のお祭りやイベントが次々と中止や延期になっているのをはじめ、学校が長期休校となり、日常品や食品が店頭から消え、咳が原因でトラブルが起きるなど身近に脅威を感じながらの生活になっています。こうして目に見えない不安や恐れにさらされると、改めて人間の「弱さ」を思い知らされます。

けれどもこの「弱さ」が、人類をここまで生き残らせたということがわかっています。現代の私たちにつながるホモサピエンスは、自然界ではとても弱い存在ですが、仲間を思いやり、助ける性質を活かすことで個々の「弱さ」を生き残る「強さ」に変えてきました。その鍵となるのが「協力」です。心の力を合わせることで、幾度の困難を乗り越えてきたのです。

「異体同心」という言葉があります。私たちはそれぞれ立場や年齢・個性も違いますが、こころざしを同じくして臨むことで、ひとりでは実現できない「強さ」を発揮できるのです。その根源が自分以外の人のことを自分のことのようにとらえる「思いやり」です。

ホモサピエンスは「すぐれた知恵の人」という意味であるそうです。「弱さ」を知るからこそできることがあります。私たちはひとりではありません。物理的に接することが難しい状況ですが、現在の不安や恐れは自分ひとりだけのものではないととらえるだけでも、少し気持ちが変わってきます。「異体同心」でお互いを「思いやる」という人間らしさを存分に発揮して、この大変な時期を共に乗り切りましょう。

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