お施餓鬼について 行事と旅支度

「お盆とお施餓鬼」その4

[お施餓鬼の行事]

お盆の時期に、お寺では施餓鬼法要がとり行われます。
妙蔵寺では毎年7月21日に行います。もともと施餓鬼法要は、お盆に限ったものではなく、随時行われていたそうです。すべての存在を供養するというこの行事は、それだけ重要な意味を持つ法要だということでしょう。

この行事は新盆を迎えられた方々の白木の位牌をご宝前にならべ、亡き人の供養のために立てられる卒塔婆を並べます。
本堂中央には精霊棚を設けて餓鬼飯・水の子・閼伽水(あかみず)や野菜・菓子等を供えます。そしてお経を唱えながら本堂内を時計回りに三回廻り、餓鬼飯に経文の一句が書かれた五色小幡を立てていきます。また、四隅の柱に「施餓鬼幡」という大幡を立てます。
四枚の施餓鬼幡にはそれぞれ如以甘露灑(にょいかんろしゃ)・除熱得清涼(じょねっとくしょうりょう)・如従飢国来(にょじょうけこくらい)・忽遇大王膳(こつぐだいおうぜん)(甘露をそそがれることにより熱が除かれ清涼を得るがごとく・飢えている国から来た人がたちまち最高のご馳走の前に座るように)と書かれています。これは『法華経授記品第六(ほけきょうじゅきほんだいろく)』で、お釈迦さまの弟子たちが、お釈迦さまから「あなたは未来世において成仏する」という予言を受けた悦びを表現した言葉です。施餓鬼法要の時に、導師はこの言葉を唱えながら卒塔婆にみそはぎで閼伽水(あかみず)を漉水します。

つまり施餓鬼法要とは、法華経の信心・お題目をもって無数の餓鬼を救いたいと思うことで、自身が餓鬼道に堕ちることを防ぎ、その功徳によってご先祖さまをはじめ自分に縁のある方々や、ひいては生きとしいけるものすべてての存在を供養するという、私たちにとってとても大切な年中行事です。

[新盆の旅支度]

○掛け袋(三角袋)
三角の形をした白い袋に亡くなられた方の法名(戒名)と、中心となって供養をされるお施主の名前を書いて、袋いっぱいにお米を入れて口を縫いあわせたもの。道中の召し上がり物で、昔は一生に一度ということで一升一合入れたといわれています。

○履物
亡くなられた時には往きの支度のみなので、帰ってこられる時のための雪駄です。

○麻ヒモ
道中の履物が切れたらこの麻ヒモでなおすといわれています。

○扇子
暑いときにあおげるように白扇を用意します。

○小遣い銭
のし袋や半紙に小遣い銭を入れます。額は自由です。

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